BRM402東京400サッタ峠

4月1日 20:00

明日2日は未明より明け方までは雨が降り、その後も不安定との予報。
ブルベ400km、いよいよ本格的な夜間走行が含まれる(普通は)距離。
制限時間は27時間。伊豆半島伊東、修善寺、沼津を経由し静岡県清水市の往復。

本格的な長距離となるため、雨や夜間走行に備えレインジャケットはもちろん、雨よけにシャワーキャップ(ダイソー100円)など新たに準備。しかし泥除けが必要ではないかと不安になり、近所の山本サイクルで、店主のプロフェッショナルな対応により急遽装着。帰る時に冷たい雨が降り出してきた。帰宅後、シューズカバーを雨用に交換。

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4月2日 5:00受付 6:00出発

おにぎり*2、バナナ、アミノヴァイタル

夜中降り続いた雨はやんでいるものの、路面は完全なウェット。前回の反省から昨晩確認したキャットアイがまた不調。今回、元プロロードレーサー三船雅彦さんもエントリーされていてお会いできるか楽しみにしていた。ブルベにより興味をもってった理由は、三船さんのブログによるところが大きい。颯爽と現れ、受付を終えた三船さんと肩を組んで写真を撮らせていただく。テンションMAXで、是が非でも完走しようと思いが強くなる。とにかく24時間前後の長い旅になるので、淡々と負荷をかけず走ることを心がける。途中練習へ向かう知人とすれ違ったり、走り慣れたいつものルートで平塚へ。雨は上がっているものの、思っていたより風があり寒い。結局、PC1までに2度もトイレチェックイン。

 

8:14 PC1DY平塚北豊田店(47km)


ここで1時間ほどの貯金。トイレ2回分の遅れを取り戻すべく、おにぎり2個買って、休憩せずに再スタート。ひとつだけ手に持ち走りながら食べる。もうひとつは背中のポケットへ。いつも通り国府新宿を右折して海沿いを小田原へ。最近は小田原すら遠い感覚が消えてきている。そのまま熱海まで進むつもりだったが、再び小田原でトイレ休憩。


9:17 LAWSON小田原南店
おにぎりをひとつ買って背中ポケットへ。先に買ったおにぎりをほおばりつつ再スタート。135号を南下し伊東を目指す。無駄に時間を使っており不安が募る。PC2までは135を無理せず進み、途中休憩なしで向かうことにする。網代で三船さんのグループにパスされる。30秒ほど無理して後ろについて走ってみるも、のぼりをグイグイとダンシングする三船さんはあっという間に消えていった。自分の脚力には真鶴から熱海の区間は完全なヒルクライム。曇り空の伊豆135号を後続の数名にパスされながらゆっくりこなし、伊東から内陸に入りのぼる。思っていたよりも早くPC2へ。ここまでは先月の300相模湾で走った経験のあるルート。

11:27 ミニストップ伊東鎌田店(116km) 貯金2時間半

フライドチキンとスニッカーズ

あらかじめ昼前に到着したら修善寺の先まで進む計画。冷川トンネルを抜け、あっという間に修繕寺へくだる。この下りをのぼり返すのは、おそらく夜間になる。観光の車で交通量が多い修善寺狩野川沿いを進み、予定通り狩野川記念公園のLAWSONで昼食。それにしてもどこを走っても桜が綺麗。

12:47 LAWSON伊豆熊坂店(140km)

たらこパスタ、焼き鳥、コーヒー

コンビニ食にもだんだん飽きてきた。空腹だったがちっともおいしくない。店内の椅子で休憩しながら食べたのだが、ふとまだ半分も走っていないのかと疲れを感じる。この先は沼津へ出て、富士川までは長い平坦路。気持ちを切り替えてリスタート。

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沼津へ抜ける道は、住宅街や事前にチェックしていなければ見過ごすであろうサイクリングロードなどがあり、今回のルートの中では一番わかりにくい部分。まんまとガーミンがルートロストした状態で、気づかずにしばらく走り続け、気づけば完全にルートから外れて迷子に。やむおえず停車して、来た道をルート上の交差点まで戻る。沼津へ抜けると交通量の多い県道を走らなければならないが、太陽が出て暖かくなり、体の調子がよくなる。幸い富士川までの平坦一本道は、たまに大型車のあおりはあるものの風もほぼなく黙々とまわす。いかに楽に走るかだけ考えているので、ペダリング以前よりはうまくなった気がする。途中車のドライバーに声を掛けられ、「横浜から」というと激しく驚き激励いただくというブルベあるあるもあり富士川へ。数kmご一緒した年配のライダーと言葉を交わして別れる。

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そこから10kmほど先に今回ブルベの名前にあるサッタ峠。それをこなせば折り返し清水駅PC3が間近。一気に行ってしまいたい。

蒲原駅付近で前方より先頭で折り返してきた三船さんが見えてきた。思いっきり反対車線へ向け手を振ってしまった。「おっ~~。がんばって〜!」と三船さんも声を返してくれ、折り返しへのラストスパートへ力が出る。

由比駅先の自販機で炭酸を補給して、いざサッタ峠へ。事前のチェックで、何度か続くという劇坂は歩いてのぼることにしていた。途中数名乗ったまま上ってる人もいたが、
無理せず緩斜面のみ乗車。眼下に透明自動車と太平洋。残念ながら富士山は見えなかったけど、桜もさいて綺麗な景色にホッとする。くだっていよいよ折り返しPC3。

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16:38  セブンイレブン清水江尻1丁目店(204km)

 豆大福、粗挽きフランク、エクレア、天然水ハチミツレモン(これ最高!)

ほぼ計画通りの3時間の貯金で折り返し地点到着。今回は前半からだが動かない時間帯に、トイレ休憩を取っていたことが、良かったのか相変わらず肩こりはひどいものの、さほど身体にキツさはない。後半戦へ向け眺めの休憩をとり17時に出発。

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休憩でかなり身体が回復したのを実感する。今回は完全な夜間走行があるため元気なうちに、なるべく戻っておきたい。まずは沼津まではノンストップで行こうと決める。
日が暮れはじめ徐々に風が出始める。興津のバイパスをくぐって一国沿いは大型の歩道?を行くが強風でなかなか進まない。この海沿いの歩道で吹き荒れる向かい風にかなり体力を削られる。数キロ進んで押しボタン信号で、一国と踏切を渡り由比の小さな町の細い路地を進む。この日は祭礼のようで、多くの人が軒先に出ており通過する自転車乗りを不思議そうに見ていた。まずは10km先の富士川へ。ここで一旦停車しライト一式を点灯させる。

ここからは行きスムーズにきた平坦一本道。完全に日が暮れ、往路とは状況が一変する。かなりの強風で寒さが増してきている。しかもそこそこ車が通る大きな県道ながら街頭が少なくて暗い。VOLT300,700を2本とも点灯。速度が上がらないため、思うようにすすまない。消耗するせいかどんどん空腹感が増してきて、牛肉とみそ汁を食べくてしょうがなかった。コンビニで牛肉ってないよな〜とか真剣に考えながら、マックでもいいかなとか考えていると、いよいよ沼津というところで「すき家」発見。

はじめてブルベの途中にコンビに以外で食事をする。19:00過ぎていたと思う。この時ばかりは、本当に牛丼とみそ汁が最高のうまさだった。寒さからウィンドブレーカーを再度着込み再出発。

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*まあ、普通の牛丼。

 

沼津から修善寺までは、往路で迷った区間。ヘルメットにつけたライトでQシートを照らし、しっかり確認しながら進む。走行も250kmを超え、ルート間違えなどしようものなら心が折れそう。街頭が少なく暗くて日中と雰囲気が異なり、見通しも利かず走りにくい。夜間、走り慣れていないルートを走った経験がほとんどないので、慎重に進む。

伊豆長岡温泉街でトイレ休憩。公共の足湯の施設があり、手でもつけようかと思ったが、明らかに先客の家族連れの視線がヘルメットにアイウェア、反射ベストのピチピチジャージマンを牽制しており遠慮した。かの川放水路案内の写真を撮り家族と少し交信。元気を取り戻し、真っ暗なサイクリングロードを抜け冷川トンネルへののぼりへ。
気温が10度を切り寒さをいっそう感じる。

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時間も20時を過ぎ、車も減り山の中へ入ったことで 暗い、怖い、さみしい。この時は本気で動物系出てこないでくれと考えていた。思わずiPhpneで音楽を流す(笑)そのあと道沿いで小動物の両目がひかる、おそらく猿か狸か?だと思う。こちらに向かって8つほどの光る視線が向けられていた。逃げるようにまわす。つかれている割に距離が縮んでいるからか、この時間帯は比較的楽に来れた気がする。牛丼パワーかも。

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22:15 pc4 ミニストップ伊東鎌田店(291km)貯金3時間

コーヒーとチョコで小休憩。なんとか強烈な睡魔が襲う前に伊豆半島は脱出したいと考えていた。走行距離も300km近くなり肩や腰に痛みを感じるが、脚はまだいける。いよいよラスト100kmで気持ちも軽く再スタートする。外に出るとのぼりでそれほど感じていなかったが、気温は一桁とかなり寒い。使い捨てカイロをお腹へしのばせてくだりへ。首から上と指先が本当に寒い。ネックウォーマーがないためいかんともしがたい。伊東へ降りたコンビニに、追加でカイロを買おうと立ち寄ると、1000円でかなりしっかりしたネックウォーマが売っていたため即購入。この分厚いネックウォーマーにごーるまで救われる。

暖かさを取り戻し135号を北上して小田原へ。時間は11時近くなり、4時起きで走り続けイヤでも眠気が襲ってくる。それほど車の通行もなく、心地よいネックウォーマーにいつしか、脚のつかれよりも眠気との戦いになってくる。どうしても先を急ぐ気持ちが勝り、だましだまし走ってしまう。なんとか眠気を覚まそうと一旦停まって写真をとったりして。

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今振り返ればこのあたりで小休止すべきだった。熱海を超えて真鶴へのくだりで脚を止めると、一瞬寝落ちしてしまっていた。今回最大の反省。寝落ちで落車することは充分考えられる。自転車とはいえ居眠り運転はもちろん危険で反省すべき。一度落ちたことで少し目がさえてなんとか真鶴のコンビにへチェックイン。

 

00:35 センブイレブン 真鶴駅西店

 ウィダーインゼリー、ブルガリアヨーグルト、天然水ハチミツレモン

この時には固形物を口にする気が起きない。ずいぶん前に小田原で買って背中ポケットに入れていたおにぎりが、ここで座って壁によたれ掛かった時につぶれて発掘される。(笑)実のところ小雨を感じはじめたのがどの辺りからだったかは忘れてしまった。

ただ、このあたりでいよいよレインウェアが必要に感じ、レインウェア、シャワーキャップなど雨装備に着替える。雨の様子から、しばらく強い雨が続きそうで気分が下がる。普段なら雨が降りそうというだけでもやめるくらい雨走行が嫌いだが、ここまできたら雨でDNFはあり得ない。ただガマンして進むしかない。雨脚は強くなるいっぽうで、体幹温度はかなりさがり、エクストリーム感が漂う。REDBULLかよ!と。
もはや心中座禅状態、いかに感情の起伏をなくすか、何も考えずに進むかを考えるという状態。テンション上がるはずの小田原到達も、何事もないかのようにただただ雨を受けながら黙々と進む。定番の車の水しぶきを浴びるも、まあこんな状況の時間に自転車で走ってるほうが悪いと苦笑い。

ようやく国府新宿にたどり着く。さすがにホッとしつつも指先の冷たさがガマンならない状態になってくる。雨のおかげか身体の疲労感は2の次でほとんど感じない。ただ冷たく寒い。一度停まるとリスタートする時にしんどそうなので、ペース上がらないながらも最終平塚PCまでそのまま廻し続ける。

ただ疲れもピークだったのか、農道へ入る信号のない右折箇所を直進してしまう。何度も走ったことのある場所で、ぼーっとしていたんだと思う。気付いたら普段見ない景色があり、1キロほど来た道を戻りルート復帰。平塚の農道入ると前にかなり薄着、半パンのフラットバーの参加者が走っている。見ているだけで寒そう。そのまま、一緒に最終PCへ。

 

03:00 セブンイレブン平塚北豊田店 (360km) 貯金3時間

ウィダーインゼリー、コーヒー

出来るだけしずくを落とし店内へ。それでもびしょぬれで入ってくる客にイヤな顔一つせず、明るく対応してくれる店員さんに感謝しつつ、コーヒーで一息。長時間別々に走行しているのに、結局往路の中原街道で見かけた参加者が多数いた。みんなげっそりしているように見える。本当に雨さえ降らなければとうらめしい。直後にちゃりん娘のひとりが同行者とチェクインしてくる。往路の中原街道でぶっちぎられた女性。(笑)しばらくして先に出発していったが、体調が悪そうでなんとか完走出来るといいけど。凄い根性あるな。3本持ってきたメイタンゴールドの最後一つを流し込み、いよいよ最終区間へ。

 

03:32 スリーエフ伊勢原下落合店

走り出したものの直後にいよいよ指先の冷たさに耐えきれずコンビニへ入り、家事用ゴム手袋とハンドタオルを買う。ここの店員さんも明るく対応してくれ気持ち良く再出発。乾いたタオルで一度顔を拭くだけでかなりリフレッシュ。手袋装着後は指先もかなり快適になって判断の遅さを悔やむ。

これで中原街道で戻るだけだと思っていたが、その中原街道までの20kmが本当に進まない。雨が一段と本降りとなり思うように進まないのと再び強い睡魔が襲ってくる。ふりかえれば正常な思考力は欠如し、半分睡眠状態だった気がする。雨、寒さのなか停車して休憩するという考えが全く浮かんでいなかった。広く車もほとんど通らない時間帯に入り、またも寝落ち。次回からきちんと系各区的に時間を決めて仮眠強制的にとるようにしようと思う。初めての深夜走行で、厳しい条件で経験値はアップ。

中原街道に入った頃には、眠さの峠も超えたように思う。ただ雨は一向におさまる気配はなく、繰り返されるアップダウンに脚の痛みが出始める。今回は肩とヒザの痛み。気温は一桁で推移し、下りでの寒さが厳しい。10km/h台の低速で少ずつ進む。このあたりで徐々に雨空ながらも日が明けた明るさを感じる。このままいければ24時間台でのゴールが。特に下りではパンクに最大注意を払いながら進む。地元、東山田を抜ける際に3名のパックが結構な速度で抜いていく。いよいよ一山超えてゴールへ向かう頃、ようやく雨脚が弱まってきた。三船さんは昨夜のうちにゴールし、この朝6時スタートの200kmブルベに参加されるという。スゴイとかを超越した生き物だと思う。(尊敬)

06:22 セブンイレブン川崎武蔵中原店 24時間22分

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寝落ち2度と反省点はあるものの、なんとか厳しい条件下での400kmを完走。
運営の皆さんが待つデニーズで認定受付。指先が少しシビレてレシートがうまく出せず受付の方に出していただく。帰宅後、30分お風呂につかって寝落ち。お茶漬け食べて睡眠。脚の疲れをとるべく、夜は近所の先頭で電気風呂。

帰宅直後は自転車乗ることが気持ち悪い感じすらあったものの、風呂帰りに普段の景色を見て、息子と話しながら歩いていると早くも今月末600kmへの意欲がわいていた。早くSR取得して一区切りしたい。

運営されているランドヌ東京の皆様に感謝、御礼申し上げます。

 

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